1. 明日のために (2012)
2. BOOK VILLAGE (2012)
3. 脊髄 SONG SHOW (2013)
4. デフロック (2014)
5. 感謝 (2014)
6. 車椅子の気持ち (2015)
7. 想い (2015)
8. なぜ (2015)
9. メタセコイヤの願い (2016)
10. 挨拶 / あいさつ (2018)
1. 明日のために
Melody:wander
Words:taaka & wander
音のない世界で
過ごすのが当たり前
補聴器がなくては
音を感じられなかった
それでも人の話を
何度も聞き返したり
聞く事が怖くなり
愛想笑いでごまかす
なぜもっと判るように
伝えてくれないのか
ただ周りの優しさが
足りていないんだと思った
人と関わる事が嫌にもなった
いつの日だろう ふと気づいた
自分は何もしてない事に
苦手な本を読み言葉を覚えた
身振り手振りを多く使い
相手をよく見て眼で聴く努力をした
ささいな事だけど
今を変えるために
探した自分にも出来る事を
人との繋がりをもっと感じるために
自分を表現しようとした
分かり合うために必要な事は
言葉だけじゃないと
今までに出会えた人
それこそが自分の今の宝
悩む事なんかなく
毎日が流れてた
人よりも出来る事が
多いという自信を持ってた
突然の暗闇
動かなくなった脚
何をするにも誰かに
心配されるようになった
なぜ頼みもしないのに
手伝おうとするのか
自己満足を得るための
的にされているような気がした
人の優しさ全てが煩わしいと思った
いつの日だろう疑問に感じた
なぜこんなにも腹が立つのか
もう一度自分の気持ちと向き合った
今ある思いの奥底まで
ただ戸惑ってた ただこだわってた
昔との違いに
障がいを認めた時
気持ちが前へと進みだした
自分に笑顔がなければ周りも同じ
ただそれだけの事だった
身体が動くとか動かないとか
本当にちっぽけな事
今の自分の友人達が
そう思わせる何よりの証
人は皆それぞれ悩みを抱えながら
闘いながら日々生きてる
障がいを特別に思う事ない
普通の悩みと同じ
自分の気持ちの持ち方ひとつで
違った形の明日が来る
きっと明日を変える何かがある
自分にも出来る何かがある
また来る明日に嫌われないように
光が射すように
下を向かず前を向いて進めば
違った明日が・・・きっと来る
fin
2. BOOK VILLAGE
Melody:wander
Words:tomo
片田舎の平凡な
普通の家庭で生まれ育った
幼少期は活発で
青春時代は少し悪い事もした
青年時代は仕事で
地方を渡り歩いた
いつの日か酒とギャンブルに
溺れて挙げ句に
事故で障がい者になっちまった
でも人生は後悔してない
失ったものは確かに大きいけれど
それとは逆に得られた物も
比べる事が出来ないほど大きいから
きっと五体満足に生きていたら
自分が犯してきた過ちにも
人との繋がりの大切さにも
気付かず生きてきたんだろう
そう今思う
人生は波瀾万丈と
言われてるけれども確かにそうだ
胸を張って語れない事も
沢山してきたその罰を受けたのかも
思いがけない出来事が
いつ起きるか分からない
神様は乗り越えられない
試練は与えないと
大きな意味が必ずあると
過去があるから今の自分がいる
たまに落ち込む事もあるけれど
後戻りせずに前を向いて
希望を持って生きて行くと
そう決めた
自分は今まで周りの人達に
いつも助けられ守られながら
生きていた事にやっと気付けた
親の有り難さにも
神様から受けた試練の意味が
今思えばあるような気がする
意味が無くとも自分の過去と
向き合える時間をもらえた
今ある自分の姿の意味を
見つけ出す為に生きよう
一度失った脚の感覚と自信を
少しずつでも取り戻して
自分なりの頂点を
目指して生きるぜ
fin
3. 脊髄 SONG SHOW
Melody:wander
Words:wander
脊髄SongShow
脊 髄 損 傷
脊髄SongShow
ある日デパートで
買い物をしていた時
目の前に小さな
子供が歩いていた
おどろかせないようにと
少しの距離をあけた
車椅子ならではの
ほんの小さな優しさ
横に居た母親が
俺の気持ちなんかよそに
子供の手を引っ張り叫んだ あ~
危ない あ~
危ない あ~
危ない あ~
危ない あ~
それは俺がそんなに
危険な存在とでも言うのか
そんなに危険な速度で
移動してへんやろう
本当に 本当に 本当に 本当に
お前ら車椅子で
本当にひいてやろか ・ ・
脊髄SongShow
脊 髄 損 傷
脊髄SongShow
車椅子優先の
トイレに行こうとした
すでに中に人がいて
仕方なしに外で待った
やけに長く待たされて
尿モレが始まった
車椅子ならではの
どうしようもない虚しさ
なに食わぬ顔して中から
健常者のおっさん出てきて
会釈も何も無かった あ~
何でだろう あ~
何でだろう あ~
何でだろう あ~
何でだろう あ~
別に俺はおっさんに
謝って欲しいわけじゃないけど
ただ車椅子優先と
表示がされているのに
本当に 本当に 本当に 本当に
そこに入る必要が
本当にあったのか ・ ・
脊髄SongShow
脊 髄 損 傷
脊髄SongShow
ショッピングモールに
車に乗って出掛けた
車椅子の駐車場に
コーンが置いてあった
車椅子は乗り降りに
とても時間がかかる
車椅子ならではの
逆らえない切なさ
自分の後ろに車の
渋滞が出来ていたので
車でコーンを押して停めた あ~
冷ややかな目 あ~
冷ややかな目 あ~
冷ややかな目 あ~
冷ややかな目 あ~
車椅子じゃない歩ける
人達のモラルがあれば
駐車場にコーンなんか
置かなくもいいはずなのに
本当に 本当に 本当に 本当に
非常識扱いされるのは
本当に俺だろうか ・ ・
脊髄SongShow
脊 髄 損 傷
脊髄SongShow
fin
4. デフロック
Melody:wander
Words:taaka
補聴器をつけているからと
いって必ずしも
すべて完全に聴こえるわけじゃない
メガネやコンタクトのように
見えるようになるのとは
全然違うんだぁ ・ ・
毎年の冬に必ず起きてる
インフルエンザが流行る時の事
揃いも揃ってどこのどいつも
予防のためにとマスクをつけやがる
マスクをしたら声は籠る
口の動きも読み取れない
補聴器見た時自然な思いやりで
マスクを外してくれ え え え
オー!オー!
風邪になっても俺はかまわない
オー!オー!
高熱が出ても俺は幸せさ
オー!オー!
君がマスクを外してくれたら
オー!オー!
優しい君に恋しちゃいそうさ
年に一度の健康診断で
医者に聞かれたタマゴを吸いますか?
意味が分からず俺は考えた
頭に出たのはロッキーだけだった ・ ・
ごく普通の日常生活で
タマゴを吸うやつがいるのか?
この医者は何を求めてる
理解出来ません ん ん ん
オー!オー!
医者の問いかけに俺は悩んだ
オー!オー!
俺をボクサーと思ってるのか?
オー!オー!
色々悩んだけれども実は
オー!オー!
タバコとタマゴの聞き間違いだった ・ ・
一人でも多くの人が
手話に興味を持ってくれたら
身ぶりでもいいから
話しかけてくれたら
とても幸せえ え え え
オー!オー!
コミュニケーションがとれる環境を
オー!オー!
そのためには人と人との
オー!オー!
つながりをもっと増やして
オー!オー!
いろんな人と分かり合えるように
補聴器をつけているからと
いって必ずしも
全て完全に聞こえるわけじゃない ・ ・
fin
5. 感謝
Melody:wander
Words:wander
ありがとうこうして
今日ここに居られることに
心から感謝するよ
もう一度言うよありがとう
友達と会話すること
好きな人の手を握ること
悲しくて涙すること
感情を表現出来ること
仕事を頑張れること
美味しいご飯を食べられること
落ち着いて眠れること
家があり家族が居ること
当たり前の事がいつか
当たり前じゃなくなるかも
しれないから今日この日を
目一杯味わおう
二度と来ないから
さぁ大きく手を振ろう
さぁ大きく手を振ろう
笑顔になれた
今日この日に
ありがとうと
大きく手を振ろう
笑顔で過ごせた今日に ・ ・
ありがとう
fin
6. 車椅子の気持ち
Melody:wander
Words:tomo
なんとなく車椅子の
気持ちを考えてみた
雨の日も雪の日も
いつもいつも
文句も言わずに
俺を乗せてくれる
たまに乱暴に扱ったり
もっと良い車椅子が
欲しいと思ったり
かなり雑に扱ってたり
車椅子が喋れたら
きっとこう言うだろう
もっともっと
綺麗に扱ってよ
車椅子が喋れたら
きっとこう言うだろう
がたがた道や
砂地は走らないで
車椅子になった時のこと
色々と思い出してみた
この先の人生は
ずっとずっと
足が動かない
俺はどうすればいい
もう好きな事出来ない
行きたい所にも行けやしない
楽しみが一つもない
俺の人生は終わった
車椅子が喋れたら
きっとこう言うだろう
大丈夫ぼくが
君の足の代わりになるよ
車椅子が喋れたら
きっとこう言うだろう
この先のこと
一緒に考えよう
いつまでもくじけてんなよ
ションボリすんなよ
自分の気持ちを立て直すのは
君しか出来ない
車椅子がそう言ってる
ような気がした
車椅子があるから
今の生活が出来る
車椅子を作る人が居るから
今の生活が出来る
当たり前に思っていることに
色んな助けがあるんだと
素直に感謝出来る
感謝を伝えたい
ありがとう
fin
7. 想い
Melody:wander
Words:wander
今こうしてたくさんの人の想いが
音の上で合わさってるね
切っ掛けは特別な事じゃない
ほんの1つの問いかけが
全ての始まりだった
ただ自分たちが
今までに感じた事を
伝えたいと思っただけ
他に何もなかった
それぞれ得意な事で
想いを表した
想いが合わさった時
全く別のひとつの形になった
音にのせて言葉で想いを
全身で感情を表した
ここに生まれた気持ちの重なり
皆に感じて欲しい
想いを伝えなければ
全ては始まらなかった
ここに新しく生まれた
想いが重なっていって
心の奥にいつまでも
残っていて欲しい
作り笑顔で取り繕っても
距離は縮まらない
壁は消えない
気持ちを分かち合えない
自分の殻に
閉じこもっていたら
何も変わらない何も生まない
誰にも何も与えない
全ての想いを
自分の外に出して
形にした時に
変わった形になり自分に返る
自分の想いを感じたことを
表現すれば良いだけのこと
そこに別の想いが重なれば
違ったモノに変わっていく
悩みが勇気に変わり
悲しみは優しさになり
辛い時は分かち合えば
いつの間にか消えて行き
一歩を踏み出す
勇気に変わったりもする
不安や悩みでも
自分の外に出して
形にした時に
変わった形になり自分に返る
もっとたくさんの想いを重ねて
見えない壁もなくしていきたい
今こうして区別なんかなく
ひとつに気持ちが重なってる
いつでもどんな時も
想いがつながり合って
自分を作らなくても良い
本当の自分で居られる
そんな空間が
どこまでも広がって欲しい
fin
8. なぜ
Melody:wander
Words:wander
なぜ、障がい者と
なぜ、健常者のあいだに
壁があるように感じるのは
このままずっと失くせないのか?
なぜ、こっちを見て心配する
なぜ、こっちを向いて伝えてくれない
もどかしさ淋しさを感じているけど
なんにもないかのように過ごしてた
そのときに感じた
感情は出せなかった
今以上に壁が
厚くなってもっと距離が
離れてしまう事が怖くて
相手に悪気がないという
ことも分かっているから
感じてる事を
表に出せずにいた
本当は嫌なのに
特別扱いしなくて良い
お互いが自然で居られる事を
ただそれだけを願っている
どうすれば壁が低くなるのか?
どうすればお互いの距離が縮るのか?
何が壁を作り距離をあけているか?
そうさせているかを考えた
自分と相手を置き換えてみた
1つの答えを思いついた
それはただ慣れていないということ
どうすれば良いかが
分からないだけ
初めから分かってる人なんて
居るはずが無い
そのときに感じた事を
言葉にし表して
確かめ合おう
遠慮し合って受け身じゃなくて
歩み寄ろうたとえ半歩でも
お互いが歩み寄れば
距離が1歩縮まる
そのための切っ掛けになること
それをいっしょに探そうという
気持ちを少しでも
持って欲しい
一番大切なこと
それは相手を知ること
決めつけないで
ただ聞いて欲しい
気持ちを察して欲しい
一言があるかないかで
それだけで何かが
変わるかもしれない
笑顔になれるかも ・ ・
しれない ・ ・
fin
9. メタセコイヤの願い
Melody:wander
Words:tomo & wander
覚えていますか?あの日二人
メタセコイヤの木の下で
それぞれが書いた未来への手紙
二人が二人とも
お互いの事を書いていた
あの5月の日から二人は
今日という未来を願っていた
初めて出会った時から
今日というこの日を迎えるまで
二人には幾つもの出来事が
あったのだろう
だけど今こうして
二人となりで笑顔でいる
その周りにもこんなに
たくさんの笑顔があふれている
2人がこの先にもしも
つまづく事があった時は
あの日のメタセコイアの誓いと
今日のこの笑顔を思い出して欲しい
彼女のためにいつまでも
変わらず優しく居られるはず
その優しさが彼女があの日に
願っていた幸せの中のひとつ
この先も想い変わらず
2人をずっと幸せが包むはず
メタセコイアの樹に込められた言葉は
「永遠の始まり」 だから ・ ・
fin
10. 挨拶 / あいさつ
Melody:wander
Words: wander
おはよう こんにちわ こんばんは
おはよう こんにちわ こんばんは
おはよう こんにちわ こんばんは
人との始まりは 挨拶から
朝起きて家族に会って なんて言う?
昼休み友達に会って なんて言う?
日が暮れて人に会って なんて言う?
その人との始まりは 挨拶から
さよなら ありがとう ごめんなさい
さよなら ありがとう ごめんなさい
さよなら ありがとう ごめんなさい
気持ちを伝えるのも 挨拶から
学校帰り友達には なんて言う?
手伝ってもらった時には なんて言う?
人に迷惑をかけたら なんて言う?
気持ちを伝えるのも 挨拶から
おはよう こんにちわ こんばんは
さよなら
ありがとう ごめんなさい
人とのは始まりも 気持ちを伝える事も
すべての始まりは 挨拶から
fin